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猫の噛み傷にご用心

子どもの頃から動物が好きで街中で動物、特に猫なんかを見かけるとこっちに寄ってこないか誘ってみたりします。

先日は徳島市内の猫カフェに遊びに行ってました。たくさんの可愛い猫ちゃんがいっぱいで癒されました。

そんな可愛い猫ちゃんですが、噛まれたりすることもあると思います。

猫に噛まれた小さい傷だからと侮るなかれ、猫をはじめとする動物咬傷は重篤な感染症に至ることもあります。

以前、猫にふくらはぎを噛まれたという方が当院を受診されました。その方は洗浄もせず小さい傷だからということで自己判断でラップで傷を密閉されておりました。創部から排菌ができず、ふくらはぎの皮下組織で化膿し、歩行も少し困難な状態にまで悪化していました。血液検査でも高度の炎症反応を示していました。

創部の洗浄とおよそ1週間に及ぶ抗生剤の点滴で幸い改善に向かいましたが、一歩間違えれば「壊死性筋膜炎(えしせいきんまくえん)」などになり、もしかしたら手術に至るほどの経過をたどるかもしれません。

気を付けるべき感染症としてパスツレラ属菌による「パスツレラ症」があります。

パスツレラ症の特徴としては、数時間から2日程度に受傷部位に発赤、腫れ、疼痛が出現し、膿性の浸出液を認め、また蜂窩織炎(ほうかしきえん)や骨髄炎(こつずいえん)をおこすこともあります。

早急に適切な抗生剤の治療が必要です。

猫をはじめどんな動物でも噛まれたらとにかくまずは洗浄です!

シャワーで水流しだけでもかまいせん。とにかく洗浄を励行してください!

そして傷にはガーゼなど浸出液を吸い取るものをあてがってください。間違っても傷を密閉するようなことはしてはいけません。

猫や動物に噛まれたら「小さい傷だから大丈夫」と慢心せずに、医療機関を受診してください。人間に噛まれても同様です。